1952-02-05 第13回国会 参議院 通商産業委員会 第6号
一例を申しますというと、輸出羽二重のごときは一匹四匁羽二重というものが大体七百円見当の工賃がなければならないのに、三百五十円乃至四百円であくせくとしておりながらこれを海外に輸出せざるを得ないというような状況になつておる。而もこれを統制すべき、或いは計画生産をすべきようなことは許されておらない。こういうふうなことになつておるのですが、政府の根本方針としてどういうふうに考えておられるか。
一例を申しますというと、輸出羽二重のごときは一匹四匁羽二重というものが大体七百円見当の工賃がなければならないのに、三百五十円乃至四百円であくせくとしておりながらこれを海外に輸出せざるを得ないというような状況になつておる。而もこれを統制すべき、或いは計画生産をすべきようなことは許されておらない。こういうふうなことになつておるのですが、政府の根本方針としてどういうふうに考えておられるか。
一体金融を幾ら図つたところで、今言つたように損をしながら……大体本間さんも隣県人の関係を御存じでしようが、福島県の川俣あたりに行つて輸出羽三重を売つておるような機業地に参りますと、月に二千円、二千五百円くらいの工賃しかもらつておらないのであります。どんなにみじめな状態であるかということははつきりわかつておるのです。
そういうようなところに持つて参りまして、ごく最近の惡い情勢といたしましては、たとえば輸出羽二重がキャンセルとかそういうような関係、あるいはポンド地域に対する輸出問題、そういうような事情から若干市中のいわゆる有効需要と申しますか、購買力が海外及び國内的に減つて來た。